スキンケアアイテムとして定着したクレイパック。
最近では、洗顔料や入浴剤にもクレイが使われ、幅広い活躍を見せています。
クレイは「粘土」を意味し、毛穴汚れを吸着して除去する力があるため、肌を清潔に保つスキンケアアイテムとして人気です。
しかし、「クレイ」と一口に言っても、その種類や特性は多岐にわたります。
本記事では、スキンケアに使われるクレイの種類と、特におすすめのモンモリロナイトの魅力について、専門的な視点を交えながら分かりやすくご紹介します。
クレイとは?その基本とスキンケア効果
クレイとは、日本語で「粘土」を指し、鉱物の一種です。
微細な粒子が特徴で、粒子の大きさは約0.0039mm以下と、毛穴(約0.2mm)の約50分の1のサイズです。
このため、毛穴の奥まで入り込みやすく、汚れを吸着する力があります。
さらに、長年かけて自然環境で結晶化したクレイは独自の吸着力や浄化作用を持ち、スキンケアにおいては、肌の余分な皮脂や汚れを除去する効果が期待されています。
ブランドクレイと成分クレイ
スキンケアでよく聞かれるクレイには、大きく以下の2種類の分類があり、さらにクレイと似た働きをする「ピート」や「火山灰」のような素材も存在します。
ブランドクレイ
ブランドクレイは、産地名や色、イメージで呼ばれるクレイです。
例えば以下のような種類があります。
・ガスール
茶色い粒子が特徴的なモロッコ産の粘土。
古くから髪や肌の洗浄に使われてきた歴史があります。
一般的にはスメクタイト系を主体に、イライトなどが混在するとされます。
自然なテクスチャーと程よい吸着力が魅力で、オーガニックや手作り化粧品などに採用されることも。
・クチャ
沖縄の海泥を乾燥・粉末化したもの。
昔から沖縄の女性に親しまれてきた歴史があります。
イライトやスメクタイト系鉱物が含まれ、さらに海由来の炭酸カルシウムなどミネラルも多様に含有。
マイルドな洗浄感やミネラルの豊富さから、美容パックなどに活用されています。
ブランドクレイの特徴
これらの特徴として、市場や産地で広く定着した呼称がベースになっています。
実際にはモンモリロナイトやカオリナイトなどの複数のクレイ成分やその他の鉱物が混じっていることが多いため、必ずしも単一鉱物ではありません。
つまり「ピンククレイ」と呼ばれていても、実際の成分としてはイライトや酸化鉄などが含まれ、色や風合いを生み出している場合があります。
成分クレイ
実際の性質(吸着力・膨潤性・結晶構造など)に注目して、学問的に分けられたクレイです。
実際の天然鉱物は微量の不純物を含むことも少なくありませんが、モンモリロナイトやイライトなど、特定の鉱物が主成分となっている場合こちらの分類に含まれます。
スキンケア効果がはっきりしているため、成分表示を確認することで目的に合わせて選べる点が魅力です。
主な成分クレイとして以下のような種類があります。
・「カオリナイト」グループ
代表鉱物:カオリナイト (Kaolinite)、ハロイサイト (Halloysite)、など
構造:1:1型 (T-O構造)
特徴:膨潤性はほとんどなくマイルドな洗浄力。ホワイトクレイなどと呼ばれる場合がある
・「スメクタイト」グループ
代表鉱物:モンモリロナイト (Montmorillonite)、サポナイト (Saponite)、ヘクトライト (Hectorite) など
構造:2:1型 (T-O-T構造)で膨潤性を持つことが多い
特徴:高い吸着力と保水性を併せ持ち、クレイパックや洗顔料で人気が高い
・「イライト(粘土質雲母)」グループ
代表鉱物:イライト (Illite)、グラウコナイト (Glauconite)、セリサイト (Sericite) など
構造:2:1型 (T-O-T構造)だが層間が固定され膨潤しにくい
特徴:皮脂をしっかり吸着し、洗い上がりをややマットに整えやすい
・「パリゴルスカイト・セピオライト」グループ
代表鉱物:パリゴルスカイト (Palygorskite)、セピオライト (Sepiolite)など
構造:繊維状(リボン状)のフィロシリケート
特徴:高い吸着能を持ち、オイリー肌向けクレイや一部医薬部外品などに用いられる場合がある
モンモリロナイトが特におすすめな理由
モンモリロナイトは特に乾燥肌や敏感肌に適したクレイです。
一般的なクレイは吸着力が強すぎて乾燥しやすいですが、モンモリロナイトは水分を保持しながら汚れを吸着します。
モンモリロナイトの魅力
高保湿力:洗顔後もつっぱり感が少ない
低刺激:吸着力が高いのに、肌に優しい
国産品質:粘土科学研究所が手掛ける高品質な国産モンモリロナイトは信頼性が高い
汚れを落としながらうるおいを守る、天然のクレイ「モンモリロナイト」について、後日リンク
クレイ選びのポイント
クレイには、ブランドクレイと成分クレイがあり、それぞれ特性が異なります。
中でも、成分クレイであるモンモリロナイトは高い吸着力と保湿力を兼ね備え、乾燥しやすい肌にも適しているため、スキンケアアイテムとして非常におすすめです。
粘土科学研究所では、国産モンモリロナイトを使用したスキンケア製品を提供しており、OEM製造にも対応可能です。
乾燥や敏感肌に悩む方には、やさしく潤いを守るケアとして、ぜひお試しいただきたい素材です。