モンモリロナイトとは?その基本的なちからをおさらい
私たちが注目する天然クレイの一種である国産のモンモリロナイトは、非常に細かい粒子をもつ粘土鉱物で、特有の結晶構造によってさまざまな物質をくるみこむ特性があります。
このくるみこむちからにより、モンモリロナイトは次のような働きを持っています。
汚れを吸着する洗浄
クレイといえば吸着による洗浄です。
毛穴のケアや皮脂へのアプローチなどが特徴で毛穴パックや洗顔料などに応用されます。
水と油を混ぜる乳化の補助
弊社のハンドクリームなどは水とオイルを混ぜるために界面活性剤を使用していないこともしばしば。
それはモンモリロナイト自体が水とオイルのどちらも抱え込むちからがあるため、乳化の補助の役割をしてくれるからです。
◆モンモリロナイトの乳化実験について、後日リンク
◆界面活性剤の乳化のメカニズムについて、後日リンク
このように、界面活性剤を使わずにスキンケア製品を構成する素材として注目されてきたモンモリロナイトですが、今回はさらに一歩踏み込み、「浸透」という視点でそのちからを探っていきます。
モンモリロナイトに界面活性剤のような「浸透」機能はあるのか?
以下の3つの液体をビーカーに用意し、毛糸を浮かべるという実験を行いました。
- モンモリロナイト水(モンモリロナイトを水に分散したもの)
- 水道水のみ
- 台所洗剤入りの水(合成界面活性剤を含む)
その結果は以下のとおりです。
- モンモリロナイト水:時間がかかるものの、15分後には毛糸が沈み始める。
- 台所洗剤入り水:毛糸がスルスルと沈む。合成界面活性剤の浸透力によるもの。
この結果から、モンモリロナイトにも穏やかではありますが浸透を促すちからがある可能性が示唆されました。
クレイ素材に秘められたさらなる可能性
この実験結果が意味するのは、モンモリロナイトが持つ「洗浄」「乳化」に加えて、「浸透」のサポートまでもが期待できるということです。
もちろん、合成界面活性剤に比べるとその力は穏やかで安定性にもばらつきがあるため、用途や処方設計には丁寧な調整が必要です。
しかし、自然由来のやさしい使用感を求めるスキンケア・日用品分野においては、十分に検討する価値のある素材です。
クレイの特性を活かした製品開発へ
モンモリロナイトのもつ可能性を活かせば、洗浄から保湿、そして浸透サポートに至るまで、界面活性剤を極力使わない設計も見えてきます。
実際に粘土科学研究所では、この特性を活かして歯磨き粉やハンドクリーム、化粧水などを開発・製造してきました。
当社のクレイ研究 × OEMノウハウにより、界面活性剤を減らしたナチュラル処方のような製品もスムーズに開発可能です。
ナチュラルでやさしいケアを求める方、そしてクレイ市場の拡大を見据える企業様、ぜひ当社と一緒に可能性を広げましょう。