世界に広がるクレイ食文化の不思議
日用品やスキンケアだけでなく、粘土(クレイ)を食べるという行動が動物にも人間にも見られます。
なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
この記事では、天然クレイの一種モンモリロナイトを中心に、動物と人のクレイ食をめぐる知恵と背景を探ります。
コンゴウインコがクレイを食べる理由とは?
コンゴウインコは、南米の河岸に集まって土壁をついばむことで知られています。
この独特の習慣には複数の説がありますが、大きく分けると下記の二つの説が有力とされています。
毒素を外に出しやすい状態を整える説
熱帯雨林の果実や種子には微量のアルカロイドなどが含まれ、インコにとっては負担になることがあります。
また、モンモリロナイトは微細な層状構造と電気的特性を持ち、不要物を吸着して排出しやすい状態へ整えると考えられています。
ミネラル・塩分を補給する説
河岸の粘土にはナトリウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれ、栄養バランスを補う天然サプリとして機能しているという見方もあります。
インコ以外にも!粘土を食べる動物たち
「クレイ食」はインコだけのものではありません。身近な動物も同様の行動を示しています。
象が洞窟で粘土をかじる
アフリカの一部地域では、象の群れが夜間に洞窟へ入り塩分を含む粘土層を削って食べる光景が観察されています。
電解質バランスを補い、暑い環境下での体調管理をサポートしていると推測されます。
シカやイノシシと「べど場」
湿地状の「べど場」と呼ばれる場所には粘土が多く、シカやイノシシは泥を体に塗ったり口に入れたりします。
すり傷を覆って乾燥を防ぎ、胃腸のコンディションを整える知恵として語り継がれています。
人間も粘土を食べる?世界各地の土食文化
人類も古来より粘土を生活に取り入れてきました。その一端が土を食べる文化です。
妊婦とミネラル補給
アフリカやアメリカ南部の一部地域では、妊婦さんが少量の粘土を摂る習慣があります。
体調の変化で不足しやすいミネラルをナチュラルに補う手段として位置づけられています。
ハイチ名物「泥クッキー」
ハイチではモンモリロナイトを練り固めたティユ・クレイを日干ししたクッキーが伝統食として知られます。
ほのかな土の香りと塩味が特徴ですが、栄養というより安価な腹持ち食品としての側面が強いともいわれます。
日本でも食べる土の体験
東京・五反田のフレンチレストラン「ヌキテパ」では、粘土を活かしたコース料理を提供しています。
土の香りや食感を楽しむガストロノミーとして注目を集めています。
クレイを口に入れるプロダクト、歯磨き粉の事例
粘土科学研究所では、歯磨き粉にモンモリロナイトを応用しています。
動物たちの本能的行動をヒントに、お口をやさしくケアしやすい処方を実現しました。
クレイ歯磨き粉のポイント
- 泡が立たない:合成発泡剤不使用で味覚を邪魔しにくい
- 微粒子でツルッと仕上げ:歯面をコーティングし、汚れを付きにくい状態へ
- ナチュラル由来成分:ミネラル豊富なクレイベースで毎日のケアをサポート
※ 効果の感じ方には個人差があります。歯科医師の指導を優先してください。
クレイ食が教えてくれるやさしさのヒント
動物も人も、必要に応じて粘土を口にすることで体調を整えてきました。
モンモリロナイトの吸着・ミネラル補給という二つの特性は、スキンケアやオーラルケアにも応用されています。
当社のクレイ研究 × OEM ノウハウにより、歯磨き粉のような製品もスムーズに開発可能です。
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