モンモリロナイトは肌の汚れを優しく落とし、うるおいを届けながら乾燥から守る特性を持つ天然のクレイの一種です。
粘土科学研究所では、このモンモリロナイトの特性を活かし、洗顔料、化粧水、クリーム、クレイパックなどのスキンケア製品を開発・製造しています。
しかしモンモリロナイトの活躍はスキンケアだけにとどまりません。
用途の幅広さから「サウザンユウセス(thousand uses)」とも呼ばれ、私たちの生活のさまざまな場面で利用されています。
今回は身近な日用品や食品製造などに活用される例をご紹介します。
生活密着以外にも活躍するモンモリロナイトについて、後日リンク
赤ちゃんのおむつに使われるモンモリロナイト
生まれたばかりの赤ちゃんの肌はとてもデリケートです。
そんな赤ちゃんをやさしく守る素材のひとつとしてモンモリロナイトが使われています。
高い吸水力:モンモリロナイトは水分を多く抱え込む性質があり、おしっこをしっかり吸収してくれます。
脱臭作用:おしっこの匂いを包み込み、嫌な臭いを軽減します。
おむつかぶれの予防:乾燥しすぎず適度な湿度を保つため、赤ちゃんの肌を優しく守る効果が期待されています。
この脱臭作用は歯磨き粉にも応用されており、口臭ケアにも活躍しています。
実は私たちも生まれたときからモンモリロナイトに包まれて育っていたのかもしれませんね。
ワインの澱(オリ)を取り除くのにも活躍
ワインの製造過程では、発酵が終わった後に酵母や酒石(酒石酸水素カリウム)などの澱(オリ)が沈殿します。
この不要な澱を取り除く工程を「澱引き(おりびき)」といいます。
モンモリロナイトの吸着力:タンパク質を吸着する特性を活かし、ワインの中に含まれる微細な澱を効果的に取り除きます。
ベントナイトとして利用:ワイン製造に使われるモンモリロナイトは精製度がそこまで高くないため、「ベントナイト」と呼ばれることが多いです。
粒状で使いやすい形状:粉末だとダマになりやすいため、ワイン製造では粒状のものが使用されることが一般的です。
ワインの美味しさを支える裏側でも、モンモリロナイトが活躍しているのです。
楽器や美術品の湿度管理に貢献するモンモリロナイト
木製楽器や美術品は湿度の影響を受けやすく、適切な湿度管理が重要です。
モンモリロナイトは湿度調整剤としても利用されています。
湿度を適正に:楽器の保存に適した湿度(45%±5%)を維持するために使用されます。
除湿と加湿の両方:湿度が高すぎると水分を吸収し、逆に乾燥時には抱え込んだ水分を放出して加湿する機能を持っています。
美術館や博物館でも活躍:骨董品や古美術品の保管にも利用されており、有名な絵画や歴史的な資料を守る役割を果たしているかもしれません。
湿度の変化に敏感なものを守るため、モンモリロナイトの特性が活かされているのです。
スキンケアにも欠かせないモンモリロナイト
ここまでご紹介したように、モンモリロナイトは私たちの生活のさまざまな場面で役立っていますが、スキンケアもまた身近な活用例のひとつです。
洗顔料:メイク汚れや皮脂をしっかり落としながら、肌に必要なうるおいを保ちます。
化粧水:モンモリロナイトのヴェールで肌を保護し、しっとりとしたうるおいをキープします。
フェイスクリーム:モンモリロナイトが持つ保湿機能により、肌を乾燥から守ります。
クレイパック:うるおいを閉じ込める薄いヴェールを作り、乾燥を防ぎます。
このように、モンモリロナイトはスキンケアはもちろん、食品や日用品、文化財の保護まで幅広い分野で活用されています。
粘土科学研究所では、モンモリロナイトの特性を最大限に活かしたスキンケア製品を開発・製造しています。
今後も、その可能性をさらに探求し、暮らしに役立つ製品を提供していきます。