「クレイ(粘土)スキンケア」と聞くと、「なんとなくお肌によさそう」「でも詳しくは知らない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
最近では美容の分野でクレイが広く活用されるようになり、その存在が注目を集めています。
スキンケアに使用されるクレイにはさまざまな種類がありますが、今回は「カオリン」について詳しくご紹介します。
その他の種類のクレイについて、後日リンク
カオリンとは?
カオリンは「カオリナイト」という鉱物を主成分とするクレイ(粘土)の一種です。
その名称は、中国の景徳鎮近くにある「高嶺(Kaoling)」という地名に由来しており、現在でも中国をはじめ、アメリカや日本(岐阜県など)で採掘されています。
カオリンは花崗岩が長い年月をかけて風化し、熱や水の作用を受けることで生成されます。
その結晶構造によって水を含むとドロドロとした状態になり、皮脂や汚れを吸着する力を発揮します。
さらに耐熱性に優れているため、陶芸の粘土としても広く利用されています。
また、カオリンは紙のコーティング材や化粧品、歯磨き粉など、私たちの身近な製品にも多く使用されています。
その用途の広さから、クレイの中でも特に馴染み深い成分のひとつといえるでしょう。
モンモリロナイトとの違いは?
天然のクレイの一種モンモリロナイトとカオリンは、どちらもスキンケアに用いられるクレイですが性質にはいくつかの違いがあります。
カオリン | モンモリロナイト | |
粒子の大きさ | やや粗め | 非常にきめ細かい |
水との相性 | すぐに奥まで浸透 | 水を長時間保持 |
質感 | さらさら | しっとり・粘り気あり |
また、実際に水を加えるとその違いがよくわかります。
カオリンは水が底まですぐに到達。
対するモンモリロナイトは水を保持する力が強いためダマになります。
これにより、モンモリロナイトは保湿系アイテム、カオリンは洗浄系アイテムに適していることがわかります。
カオリンのスキンケアでの活用
カオリンは、以下のような特性を活かしてスキンケアに活用されます。
・ 皮脂や汚れを吸着し、毛穴のクレンジングをサポート
・ 粒子が比較的大きいため、肌あたりがやさしく刺激になりにくい
・ 水を加えるとさらっとした質感になるため、扱いやすい
特に手作りクレイパックに適しており、オイルやはちみつと混ぜてフェイスパックとして使うこともできます。
また、粘土科学研究所では、カオリンの特徴を活かしクレイパックや歯磨き粉などの製品にも配合しています。
汚れを吸着する力はモンモリロナイトに譲るものの、白く美しい色とさらっとした使用感を活かし、さまざまなアイテムに取り入れられています。
まとめ
カオリンは古くからスキンケアや陶芸など、幅広い分野で活用されてきたクレイの一種です。
さらさらとした質感と汚れの吸着力を兼ね備え、特に洗浄系アイテムに適した特性を持っています。
粘土科学研究所では、カオリンだけでなく、モンモリロナイトなどのクレイを活かしたスキンケア製品の開発・OEM製造を行っています。
クレイの特性を活かした製品づくりにご興味のある方は、ぜひ当社の研究・技術力をご活用ください。