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粘土科学のお役立ち情報

目次

クレイ(粘土)は、スキンケアやメイクアップ製品に広く使われる天然素材です。
その中でも天然のクレイの一種モンモリロナイトは、粘土科学研究所が特に注目し、製品開発に活かしている素材です。

クレイと似た性質を持っていますが、クレイの定義からは外れる成分がいくつかあります。
その中のひとつが「タルク」です。

それ以外のクレイに似た成分について、後日リンク

タルクはファンデーションやボディパウダーなどに使われる鉱物ですが、「肌に悪いのでは?」という疑問を持つ人も多いようです。

今回は、タルクの安全性やモンモリロナイトとの違いについて詳しく解説します。

タルクとは? どんな役割があるの?

タルクは、ファンデーションやボディパウダー、ベビーパウダーなどに使用される滑石(かっせき)という鉱物の一種です。

タルクの粒子はクレイよりも若干大きく、定義から外れるためクレイではありません。
その粉末は、サラサラとした質感が特徴です。

ファンデーションに使われる理由は、そのなめらかな仕上がりと余分な皮脂を抑える性質にあります。

タルクの主な特性

・ 石の中で最も柔らかい
・ サラサラした触り心地
・ ファンデーションやボディパウダーの主成分として使用される

この性質により、タルクは「肌をさらっと仕上げたい」場面で活躍する成分なのです。

タルク=危険? アスベストとの関係

タルクに対する不安が広がったきっかけはアスベスト(石綿)との関連です。

1980年代に、一部のタルク製品からアスベストが検出され回収騒ぎが起きました。
アスベストは肺に入ると健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、厳しい規制対象となっています。

しかしその後の法改正によって、現在流通しているタルクはアスベストを含まないよう厳しく管理されています。

現代の化粧品に使われるタルクは、精製技術の進化により安心して使用できる品質になっているのです。

現在のタルクの安全基準

・ アスベストは0.1%以下に規制(日本ではアスベストフリーが必須)
・ 精製工程が高度化し、不純物の除去が徹底されている
・ 肌に塗る化粧品の場合、吸い込むリスクはほぼない

このように、過去のイメージが残っているため不安視されがちですが、現在のタルクは安全に使用できる成分となっています。

モンモリロナイトとの違いは?

1. 定義の違い

タルクの粒子:45μmほど
クレイの粒子:5μm以下


タルクはクレイの一種と表現されることもありますが、粒子の大きさはクレイの定義である5μm以下よりも大きいため粘土科学研究所ではクレイとは区別しています。

2. 水とのなじみ方

タルク:水を吸収しにくく、すぐに沈む
モンモリロナイト:水をしっかり抱え込み、ゲル状になる


モンモリロナイトは水を含むことでクリームのようななめらかなテクスチャを作ることができますが、タルクは水と混ざりにくく、すぐに沈んでしまいます。

3. 肌への密着感

タルク:さらっとした仕上がりで、おしろいのような質感
モンモリロナイト:しっとりと密着し、潤いの膜を形成


モンモリロナイトは肌の表面に薄い保湿膜をつくるため、スキンケアにおすすすめしている素材です。
一方で、タルクは油分や水分をあまり保持しないため、保湿目的ではあまり使われません。

モンモリロナイトのヴェールについて、後日リンク

4. 吸着力の違い

タルク:皮脂を抑える程度の吸着力
モンモリロナイト:汚れや不要な皮脂をしっかり吸着し、洗顔にも適用可能


モンモリロナイトは、微粒子レベルで毛穴の奥の汚れまで吸着できる特性があり、クレイ洗顔料やパックにも活用されています。

タルクは悪者ではないが、用途が違う

タルクは化粧品のなかで重要な役割を果たしており、現在は厳しい基準のもと安全性が確保された成分です。
しかし保湿やスキンケアにはあまり適していないため、粘土科学研究所ではタルクを使用せず、モンモリロナイトを主成分としたスキンケア製品を開発しています。

クレイと一口に言っても、その特性はさまざま。

粘土科学研究所では、スキンケアに最適なクレイとしてモンモリロナイトに注目し、その特性を最大限に活かした製品を開発しています。

タルクとモンモリロナイト、それぞれの特性を正しく理解して、自分の肌に合ったものを選びましょう。

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