天然のクレイの一種モンモリロナイトにはさまざまな特性があります。
その中でも特に優れたものの一つが「汚れを落とす力」。
モンモリロナイトはスキンケア製品だけでなく、農業やワイン製造にも活用されるほど幅広い用途を持っています。
しかし、スキンケアの視点で注目すべきは、水性の汚れと油性の汚れの両方を落とせるという特性です。
なぜモンモリロナイトはこの2種類の汚れを落とせるのでしょうか?
その秘密は、モンモリロナイトのユニークな構造とイオンの性質にあります。
モンモリロナイトの特徴:層状構造が生み出す洗浄力
モンモリロナイトを顕微鏡で観察すると、ミルフィーユやトランプの束のような層状構造をしていることがわかります。
この層を「トランプ構造」と呼び、1枚1枚の大きさは長辺が約200ナノメートル、厚さが約2ナノメートルと非常に薄いものです。
この層の間に水が入り込むことでモンモリロナイトは大きく膨らみます。
そして、水を抱え込むことで「汚れを落とす力」を発揮するのです。
では、具体的にどのように汚れを落とすのでしょうか?
水性の汚れを落とす仕組み:イオンの力で吸着
モンモリロナイトが水を抱え込むと1gでテニスコート3面分にも広がるほど膨らみます。そして
- 水を吸収するとマイナスイオンを帯びる特性を持つ
- プラスのイオンを持つ汚れを磁石のように引き寄せる
この作用により、ほこりや古くなった角質などの水性の汚れを吸着し、肌を清潔に保つことができます。
油性の汚れを落とす仕組み:カードハウス構造の吸着力
水性の汚れはマイナスイオンの吸着力で落とせますが、油性の汚れ(皮脂やメイク汚れなど)はイオンを持たないためこの方法では落とせません。
しかし、モンモリロナイトにはもうひとつのメカニズムがあります。
- 水を加えると、モンモリロナイトのフチの部分はプラスイオンを帯びる
- マイナスイオンを帯びた部分とプラスイオンを帯びた部分が結びつき、カードハウス構造を形成
- このカードハウス構造の細かい隙間に油性の汚れが吸着される(毛細管現象のような働き)
この働きにより、油性の汚れも水で流せるようになるのです。
クレイ洗顔に適したモンモリロナイトの活用法
モンモリロナイトは、界面活性剤とは全く異なるメカニズムで汚れを落とします。
- 水性の汚れはイオンの吸着力で落とす
- 油性の汚れはカードハウス構造の細かい隙間に吸着される
この特性を最大限に活かしたのが、粘土科学研究所のクレイ洗顔料です。
- ほこりや古い角質を優しく落とす
- 軽いメイクであればメイク汚れもダブル洗顔不要でオフできる
- 毛穴の奥までしっかり洗浄し、洗い上がりはしっとり
加えて国産のモンモリロナイトは抜群の保水力を誇ります。そのため、クレイ洗顔でありがちなツッパリ感や乾燥なども起こりにくいという特性があります。
◆クレイ洗顔のメリットデメリットと対策について、後日リンク
「選択吸着」と呼び、肌に必要なうるおい成分のみを吸着しにくいという特性も持ち合わせています。
◆クレイ洗顔でモンモリロナイトがおすすめについて、後日リンク
このように、国産のモンモリロナイトはクレイ洗顔に適した素材であり、汚れを落としながら肌をやさしくケアする特性を持っています。
スキンケアにおいて重要なのは、ただ汚れを落とすだけでなく、肌のバランスを整えること。
モンモリロナイトはその特性を活かし、毛穴の奥まで汚れを取り除きながら、肌本来のうるおいを守ります。
粘土科学研究所では国産のモンモリロナイトを中心としたクレイのスキンケアなどの販売を通して皆様の生活の一助になるような活動をしております。